Tamiya - 61038 - Kawanishi N1K1 Shiden - 1:48

1994年に登場したキットで、1/48スケールの紫電としては1972年のオオタキ以来のキット化でした。紫電の実機は現存していませんが、タミヤが現存機のない(実機取材ができない)機体を製品化するのは珍しいです。初版から25年以上経過しましたが現在でも通用する好キットで、巧みなパーツ設計により精密なディテールと組み立て易さを両立させた、タミヤのセンスが光る逸品ですが、機首の形状がいまひとつなのが残念です。この欠点は発売後真っ先に指摘されたにもかかわらず、後にリリースされた1/72版でもそっくりそのまま引き継がれてしまったのは理解に苦しみます。筋彫りも太めで発売当時から批判されていましたが、個人的には気にする程でもないと思います。風防内側に取り付け指示のあるループアンテナ(B27部品)は、実機では確認できないので取り付ける必要はないと思います(と言いつつ作例では付けてる)。付属するマーキングは、筑波航空隊、横須賀航空隊、紫電を最初に配備した部隊の第341航空隊二種の計四種です。このスケールの紫電は現在ではより新しいハセガワ製のキットが存在しますが、本製品も製作に値する良いキットだと思うのでお薦めできます。

細部の作り込みが良く出来て実物そっくりひさびさにプラモデルを楽しく作れました。

主翼下のマシンガンポッドが気に入って作ってみた。図太い胴体に幅が広く短めの主翼がくっついて全体的にずんぐりした印象だが、完成してみるとコンパクトに堅固にまとまってなかなかカッコイイ個性的な機体で、なおさら気に入った。しかし、主翼根元のカバー部品の配置や大きさが不細工で、製作時にマシンガンポッドと喧嘩するので、結局取り除いてしまった。それ以外は部品も少なく作りやすかった。

今となっては古いキットだが、タミヤだけあって作りやすい。ハセガワの紫電と作り比べるのもいいかも。

全くそつが無く素晴らしい紫電が出来ます。紫電改の影で目立ちませんがビヤダルのようなシルエットは野暮ったく大変愛嬌があって好みです。出来れば部品の基本カラーがグレーでなく緑だったらと思う次第です。